家づくりコラム
- 暮らしの知識
窓を開けたまま換気扇をつけていませんか?
- 投稿日
このページの目次
穴の開いたバケツに水を注いでも満水になりません
お風呂の天井に沢山つく水滴。冬になるとポタポタと天井から落ちてくる水滴に不快な経験された方も多いと思います。
マイホームを新築するにあたり「新しいお家は断熱もしっかりされているし、もうこのような症状に悩まされる事はないのかな?」と期待に胸を膨らませる方もいらっしゃると思いますが、残念ながら大量の水蒸気を発生させるお風呂では天井に付着する水滴は解消できない可能性が高いといえます。
したがって、ついてしまう水滴を取り除いていち早く乾燥を図るのが上手な住まい方だと考えます。
水滴を取り除く道具としてオススメなのは窓ガラスの清掃等で使用するハンドワイパー。
バスタオル等で拭こうとすると何回もタオルの水を絞らなくてはいけないし、この道具を使えば効率よく水滴を撤去する事が可能だからです。
水滴をある程度撤去したあとには換気を図らないといけません。皆さんこの換気ってどうやって行っていますか?
そこで、今日はお風呂の換気についての豆知識をお伝えします。
窓をしめて運転させてこそ換気扇は効果を発揮します
より沢山換気出来るようにと、窓を全開にして換気扇を運転させている方もいらっしゃると思います。
実はこの使い方は間違いなのです。このような場面を想像してみてください。
部屋の窓や出入り口を開けっ放しにして冷暖房を運転させるのと、開口部を閉めて運転させるのではどちらが効果的に部屋が快適になると思いますか?
答えは明白ですよね?
換気扇もこれと同じで浴室が密閉されていた方がその効果が見込めるのです。
なぜなら浴室内の気圧が関係しているからです。浴室を密閉して換気扇を運転させる事によって洗面脱衣室から浴室内へ空気を引っ張る力が発生します。より多くの空気を引っ張れれば換気能力が高まるのは容易に想像できると思います。
これに対して窓を開ける事によって洗面脱衣室から空気を引っ張る力はかなり減少します。例えるなら穴の開いたバケツに水を注ぐのと一緒です。
換気扇を運転させても全く効果が見込めないのです。
極端な話、窓を開けるのであれば換気扇は回さなくても良いです。換気扇を運転させる電気料金がもったいないので。
換気や浴室の乾燥を図る上でその他気をつけたいことは以下の2つです。
- 間取り検討の段階で西側に窓をつけるように意識する(浴室の北側に設置する事が多いと思いますが、西日は浴室を乾燥させる上での頼もしい味方になります)
- 出入り口ドアの下の方に浴室内に空気を送り込む給気口(ガラリ)があるので、ここに埃等が溜まらない様にしっかりお掃除する事
最後に
期待を裏切るようで申し訳ないのですが、お風呂の換気や乾燥について過度な期待はしない方がよいです。最新のお風呂の床はとても水捌けが良く、乾燥も早いとはいえ、どうしても大量の水を使い、大量の水蒸気が発生するところですのでカビ等は生じてしまうためです。
先にも書きましたが「最新のお風呂を採用したのにこのメーカーのお風呂は期待外れだった」とがっかりするのではなく、カビ等は発生してしまうものとして上手に生活してくれればと思います。
そして、カビ等の発生を少しでも解消してくれるのが換気です。
- 入浴後、換気扇を運転するときは窓を閉める
- 入浴後、窓を開けるときは換気扇の運転は不要
是非覚えておいてくださいね。