家づくりコラム

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断熱性能は今の住居と比べてはいけません

明星光紀

日本人の【我慢する】という美徳意識はなくしましょう

夏は暑く、冬は寒いのが当然だし、着る物で調整して我慢する。

そんな感覚で生活している方も多いと思います。このコラムでも何回か触れていますが、日本の住宅の断熱意識はお世辞にも高いとは言えません。理由のひとつに「我慢する事が美徳」という根強い考えが私達の潜在意識としてあるからだと考えます。

【昔の住宅に比べれば今の住宅は暖かい】

そう住宅メーカーの人間は言うかもしれません。確かにこの20年くらいで徐々に断熱に対する意識は変わってきましたが、まだまだ断熱性能が低いことには変わりません。

その証拠として、来年10月に始まる予定の省エネ住宅ポイント制度があります。

これまでに何回かに渡って実施されてきていますが、省エネとして定義されている住宅の断熱性能は20年前の基準なのです。(平成11年基準・断熱等級4)

車で考えれば異常である事はあきらかです。

したがって、これからマイホームを建築する方にはもっと断熱性能にはこだわって欲しいと願っています。

専門的な話になりますが、平成11年基準は最低基準として、2020年基準を当たり前に採用し、さらに良い断熱グレード(HEAT20 G1・G2グレード)を目標にしていくべきだと思います。

では、具体的にどうすれば良いのでしょうか?

先にも書いたように住宅メーカーの人間でも断熱意識が低い可能性もあります。「昔に比べれば今の住宅は・・・」というくらいですから。そんな場合は遠慮なく、2020年基準(改正省エネ基準)に適合するような断熱仕様にして欲しい旨を伝えましょう。

万が一、「そこまで断熱性能上げる必要ないのでは?」と言われても、頑として意向を曲げるべきではありません。さらに予算が回るようであれば、窓にもこだわってください。

なぜなら、室内の熱を逃がしたり、室外の熱を取り入れてしまう一番断熱的に弱い箇所は窓だからです。

窓は通常、下記のようなアルミ/樹脂の複合サッシを採用する事が多いです。

これを樹脂サッシに変えて、窓ガラスも省エネ効果を見込めるLow-Eガラスの採用を検討してみましょう。樹脂サッシはデザインが限られているので、外観を作る上で面白味に欠けると感じた場合は、下記のような高性能のアルミ/樹脂複合サッシを採用がオススメです。

 

家づくりを経験した人の後悔で一番多いのが【暑い・寒い】という事です。断熱についてはしっかり住宅メーカーの担当者さんと相談しながら、納得のいく家づくりをして下さいね。