家づくりコラム

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【いい家】をつくるために必要なのもの

明星光紀

問題を解決してくるのは設計です

家は周囲の環境を考慮しながら間取り等を検討するのがベターですし、設計はその土地が持つデメリットや懸念点を解消するための手段です。

例えば、あなたが住もうと思っている場所が、海の近くか、高台、かつ周囲に家がないところだとしたら、そこで考えられる懸念点はどんな事でしょうか?

この場合、すぐに頭に思い浮かぶのは強風の影響を受けやすいであろうという事です。

台風の時はもちろん、日常的にも平地に比べると風当たりが厳しい事が充分に予想されます。

仮にこういった土地で家を建てる場合、一つの方法としてご提案したいのはご予算面が許すのであれば【平屋】のご建築です。

なぜ平屋なのか?

平屋は2階建てよりも背が低く、風の抵抗を受けにく出来ます。さらに、上階がない為、荷重負担が小さく、重心も低いため構造が安定している事がその最たる理由です。

また、海に近い場合は塩害被害も受けやすくなります。当然ながら、塩害を受けそうな建材(例えば、屋根や外壁に鋼板を採用する等)の使用は極力避けた方が無難ですし、塩を含んだ風が極力当たりにくいところに自転車置き場や玄関を配置したりする工夫も必要です。

これらは設計で解決できる

︎住宅密集地の懸念点

先に海の近くの土地についての懸念点をお伝えしましたが、次に︎住宅密集地の懸念点についてみていきます。

住宅密集地でまず考えられるのは、周囲を家に囲まれているために光が入ってきづらいという事です。敷地によほどの余裕がない限りは近隣の建物との距離を充分に取ることが出来ないので、容易に想像出来る懸念点です。

この懸念点を解消するためには、周囲の建物から充分に距離を充分にとった箇所に窓を設置するか、より高い位置(吹き抜けや天窓)から光を入れるようにするかのいずれかしかありません。

「日当たりがいい南側接道の土地を購入すれば、日当たりの良い家が建つ」と判断して、購入したとしても、よく考えて設計しないと、思ったよりも光が入らない家になるという可能性はあります。

日当たりの良い土地=明るい家が建つとは限りません

なぜ日当たりが良いのに明るい家にならないのか?というと南面に光が差し込む大きな窓はあるのですが、外からの視線が気になってカーテンを閉めてしまうからです。

さらに道路に面する壁に(正面)に大きな窓があれば防犯面も不利です。その不利を解消するがために費用をかけてシャッターをつけたり塀や目隠しをつくらざるを得なくなり、光が入りにくい家になるという訳です。

このように周囲の環境に合わせて設計をする事が良い家づくりに繋がっていくという事になります。

最後に

いい家とは安心して暮らすことが出来る家であり、使いやすく住みやすい家であり、明るくて気持ちいい家の事だと考えます。

今日お伝えした事を違った角度からみると、土地はどんな土地でも設計を工夫する事によって、【いい家】を建てられる事になります。※人それぞれの価値観がちがうので、周囲の環境ばかりはこの限りではありません。

したがって、土地を選ぶ際もこういった観点で考えてみるのもよいかもしれません。

一生に一回の家づくり。少しでも後悔のないように取り組んでくださいね。