家づくりコラム
- 住宅施策
鍵がお客様の手に渡るまでに行っている検査について
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マイホームが完成するまでにいくつの検査が行われるのでしょうか?
マイホームは高価な買い物です。お客様の生命を守り、お客様自身も一生かけて代金を支払っていく事になるので、万が一にも欠陥があっては困ります。そんな大事な建物は完成するまでにどのくらいの検査が行われているのでしょうか?
現在 新築住宅を建築する際には、万が一不具合が発生した時に補修工事をしっかり遂行出来る様に
- 瑕疵保険に加入する
- 補修に必要な資金を供託する
このどちらか備えをしないといけないという法律になっています。
建築棟数が多い量産ハウスメーカーは後者、私達中小企業の多くは前者に加入しています。
保険が適用される代表的な不具合事例としては・・・
- 不動沈下
- 雨漏り
があげれます。この2点がお引き渡し日から10年以内に発生した場合、施工会社は責任をもって修繕しないといけないという訳です。先にも書きましたが、私達のような中小企業が採用している保険(瑕疵保険)に加入するには保険会社の検査に合格しないと加入できない仕組みになっています。検査する項目てしては
- 基礎の配筋状況
- 躯体の補強(外部防水施工状況※これは任意です)
の2点です。基礎は鉄筋とコンクリートが組み合わさって初めて家を支えられるだけの強度を発揮するという事もあり、しっかり配筋されているかどうか(コンクリートが鉄筋と鉄筋の間に流し込めるように施工されているか)をチェックします。
昔の建物(接合金物を使わない差し込み工法)と違い、現在の建物はより簡単な施工で安定的な強度を確保出来るようにと接合金物が多く採用されいています。
この金物がしっかり施工されているか?が配筋検査の次に行われます。更に任意ではありますが、私達は雨漏りを事前に回避できるように防水の施工検査も外部に依頼しています。これらの検査を経て初めて保険に加入できるのです。
この検査以外にも私達は自主検査として、
- 外装完成時
- 全体完成時
の2回検査をしております。
- 床・窓枠・室内ドア枠等に傷がないか?
- 内装仕上げ(壁紙等)に不具合はないか?
- 戸の開け閉めは問題ないか?
- 給湯器はしっかり動作するか?(試運転で確認)
- 納まりに納得いかない箇所はないか?
という事について検査していきます。不具合は無いに越した事はないのですが、人間(職人さん)の手によって作り上げていくものなので、残念ながらどうしても大なり小なり不具合は出てきてしまいます。しかし、この検査をする事によって、入居直後からお客様にご迷惑をお掛けするような不具合を回避出来ているのも事実です。
構造的なものは第三者機関に。仕上げの事については自主検査で合計5回の検査を行って初めてお客様へ鍵をお渡ししています。
せっかくお客様から信頼して頂いて、お仕事を頂いたのですから、「これくらいはいいかな」と甘える事なく、誠心誠意お客様に喜んでもらえるように努めるのが私達の務めだと常々思っています。