家づくりコラム
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【結露】LDKの収納をつくる際に注意したい事
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LDKの収納は結露対策を考えましょう
LDKは家族が揃って長い時間過ごすところなので出来るだけ多機能で便利な空間にしたいと考えるのは当然です。それらを実現する為に収納の存在は不可欠。LDKが物で溢れて雑然としていてはどことなく落ち着きませんもんね。
そこで今日はLDKの収納をつくる際に注意したい事をご紹介します。
結露のメカニズムのおさらい
結露は壁や床、窓などに水滴がつく症状を指します。結露が暖かい湿りっけのある空気が冷たい物質に触れた際に起き、原因として以下の項目があげられます。
- 室温の温度差
- 湿気を多く含む暖房機器(石油ファンヒーター)の使用
- 温かい空間だからと洗濯物を干す
- 空気の流動がない
日本の住宅は家全体を暖める方法ではなく、必要な部屋を必要なだけ暖房する【間欠暖房】という方式を採用する事がほとんどです。したがって、LDKの収納をつくる際には尚更注意が必要という訳です。
LDKの収納をつくる際の注意事項
先に間欠暖房の件について触れましたが、たとえば廊下へ玄関ホールの収納は結露の心配がないのか?というとLDK程心配ではありません。なぜなら室温の温度差が少ないからです。(玄関ホール等は暖房しませんもんね。しかしながら除湿剤を設置する等の対策は必要です)
LDKに収納をつくる際に注意したいのは外部に面する壁面に収納をつくらないという事です。では、どこに作るのかというと中廊下に面するところや部屋と部屋の間境につくるのが理想です。)
LDKは快適に過ごせるように沢山暖房(石油ファンヒーター含む)を焚くし、収納は扉で間仕切りする為空気が動かなくなるからです。=結露が最も起きやすいお膳立てが出来てしまいます。
当然ですが、壁や床(天井)には断熱材が施工されていています。従って温度差は少ないのでは?と思うかもしれませんが、どんどん暖房を焚いている部屋とそうでない部屋の温度差はLDKと廊下の温度差を想像すれば容易にご理解いただけるはずです。
どうしてもスペース的に外部に収納をつくらざるを得ない場合(既に作ってしまった場合)の対処方法
わかってはいるもののスペース的な問題やリフォーム等でどうしても外部に収納をつくらないといけない場合もあると思います。そんな時の為の対処法をつぎにご紹介します。
- 木製建具等ではなくロールスクリーンで仕切る
- 結露の時期は収納の扉を開けておく
- 除湿剤を設置する
- 断熱性能を高める為に荷物緩衝材(プチプチ)を壁などに貼ってみる
ロールスクリーンや扉を開けておく事は室温の温度差を少なくする為です。ロールスクリーンはお客様がお越しになる時だけ下げて、平生上げておけば常に扉を開けている事と一緒になります。
どうしても扉を閉めておきたい場合はさらに収納内の断熱性能を高めないといけませんので、荷物緩衝材等を粘着力のすくない養生テープで貼るなどして工夫をしてみましょう。家族がいる時だけしめて、外出の際には明けていくというのも換気するという意味で効果があると思います。
最後に
結露は生活する人、家にとってもストレスのある症状です。事前にしっかり検討すれば回避する事も可能ですので、上手につきあって豊かな暮らしを送って下さいね。