家づくりコラム
- 間取り
吹抜けのデメリットを最小化する3つの工夫
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吹き抜けは寒いというイメージを持たれがちです
- 高い窓からリビングへと降り注ぐ温かい日差し。
- 高く広がる解放的な空間
- 青空にプカプカと浮かぶ雲を眺めながら、ソファーでボーッと過ごす休日の朝
これらは、吹抜けをつくることによって得られる日常のシーンです。しかし、【吹抜けをつくると部屋が寒くなる】というイメージは根強くあり、吹き抜けをあきらめる方も多くいらっしぃます。
吹抜けをつくれば、その分体積(空間)も大きくなるので、冷暖房負荷は大きくなる事から考えるとあながち間違いではありません。
参考までに光熱費における暖房費の割合ってどれくらいだと思いますか?
各種団体がデータを公表していますが、総じて年間エネルギー量の3割をしめるのです。したがって、暖房効率を優先し、吹き抜けの採用を見送るという選択肢はアリだと考えます。
吹き抜けは様々なメリットをもたらします
ところが、敷地条件(採光の確保等)によっては吹抜けが必要であったり、ハンモックをつるす事が出来たり、開放的な空間で生活を出来るようになったりと暮らしを豊かにしてくれるのも事実です。そこで今日は吹抜けのデメリットと思われるところを最小化する方法についてご紹介します。
吹き抜けが欲しいけど、あきらめかけている方は是非参考にして下さいね。
吹き抜けのデメリットを最小化する3つの工夫
- 断熱性と気密性を高める
- 床暖房をつける
- 家を出来るだけ小さくする
まず1つ目の工夫は断熱性と気密性を高めることです。方法としては、断熱材の性能を高め、気密テープや壁工法、ウレタン吹付等で隙間を極力少なくする事が有効です。さらに家の中の空気(温度、湿度等)をコントロールしてくれる換気設備(第一種換気)を採用すると尚効果的です。
2つ目の工夫は、床暖房をつけるという事です。吹き抜けに床暖房なんて意味があるのか?と思うかもしれませんが、足元が暖かくなると体感温度をあげれるので、寒さを感じにくくデメリットを最小化する事が可能となります。床暖房を採用する場合、お部屋の床面積の7割以上をカバーするように計画するとより効果的かもしれません。
最も大事なのが3つ目の工夫です。それは、家を出来るだけ小さくするいうことです。
面積を小さくすれば、それに連動して温めるべき(冷やすべき)体積が少なくなるため(空間が小さくなり)、冷暖房効率が高くなりやすいからです。
過度に1つ目の工夫をすれば家のコストを上げてしまいます。また、2つ目の工夫も確実に家づくりのコストを上げてしまいます。
しかし、この3つ目の工夫は逆に家づくりのコストを抑えてくれるというメリットを持っています。
したがって、3つ目の工夫を取り入れることで、1つ目や2つ目の工夫によって増えるコストを意識的に調整することが可能になるのです。
家を小さくする方法
家を小さくするためにはあなたの中の常識を変えて頂かなくてはいけません。
なぜなら、家を小さくするためには、家の中にあるいくつもの無駄を合理的に解決しなくしてはいけないからです。
無駄にコストを上げてしまわないためにも、当たり前やこれまでの常識にとらわれず、プラスだけでなくマイナスとなる要素も知った上で家づくりをしていただければと思います。
一生に一回の家づくり。後悔のないようにしっかり計画してくださいね。