家づくりコラム

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吹き抜けをつくる際に気を付けたい4つの事

明星光紀

LDKに吹き抜けのあるお家が増えてきています

吹き抜けに対してマイナスなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、最近は吹き抜けを採用する方が増えています。一時はLDKに吹き抜けのある住宅は多くなかったのに何故増えてきたのでしょうか?

今日は再び注目され始めた吹き抜けをつくる上での注意点をご紹介したいと思います。

吹き抜けを作る際に気を付けたい4つの事

吹抜けを採用する場合、以下の4つに気をつけて下さい。

  1. 高窓の設置に関する事
  2. カーテン等の内装計画
  3. エアコンの設置
  4. 照明計画

1.高窓の設置に関する事

吹き抜けに高窓を設置する際、高窓の直下に掃き出し窓を設置する事が往々にしてあります。この時、高窓を手動で開閉するタイプだと、開閉する際に使うオペレーターと窓が干渉しないように気を付けないといけません。どういう事かというと、高窓を掃き出し窓の幅は同寸法とするのが業界の通例なので、その通りに窓を設置すると掃き出し窓にガラス部分のオペレーターが下がってきてしまう事になります。

吹き抜けを上手に利用した明るいLDK(引用元: 家族のつながりを生む、吹き抜けのある家

上の写真の事例では掃き出し窓より高窓の方が大きいので掃き出し窓のガラス部分にオペレーターは垂れてません。(赤線は開閉操作する際のオペレーターのイメージ、緑の矢印が実際のオペレーター位置)

手動オペレーターを採用する際は業界の通例に捉われず、このように窓に高窓の幅を掃き出し窓の幅より大きくすると良いと思います。

他の方法としては窓の開閉をリモコン(電動)で行える窓を選ぶという事が考えられます。ところが、電動にすると必然的にコストが嵩みます。コストアップを避けたい場合は開閉が出来ないFIX窓を採用すると良いと思いますが、開閉出来ないと夏場は暑い空気を逃せないので、換気扇等の設置も検討してくださいね。

2.カーテン等の内装計画

高窓につけるカーテン類(ロールスクリーンや縦型ブラインドがオススメ)は開閉出来る高窓同様、操作するオペレーターが下の窓のカーテン等と干渉しないようにしないといけません。
この対策は上の窓を下の窓より幅広にするか電動タイプのカーテン類を採用する必要があります。
電動の場合はコンセントの設置も必要ですので事前にしっかり検討しておく必要があります。

3.エアコンの設置

エアコンはどこに設置するかによっては、配管を隠蔽出来るかをしっかり検討しないといけません。

しっかり検討されて、スッキリと設置されたエアコン(引用元: 家族のつながりを生む、吹き抜けのある家

 

上の写真の事例では、吹き抜けに窓が沢山設置されたり、LDKの壁造作の関係でエアコンを設置できる壁がここしかなかったので、配管が隠せるようにしっかり検討して設置しました。せっかくの素敵な吹抜け空間なので、上手に演出してくださいね。

4.照明計画

大きな空間を明るく、そして内観を崩さないようなデザインの照明器具を採用できるように検討しましょう。

スポットライトを採用する際はライティングレールがあると便利ですが、設置には事前の検討が必要ですし、壁に設置するブラケットや化粧梁の上に配置する間接照明等を採用する際も事前にしっかり考えておかないと後からでは対応しきれない場合があるので注意が必要です。

梁の上に設けられた間接照明(引用元: 家族で豊かな時間を過ごす為に様々な工夫を取り入れた家

最後に

吹抜けは普通のお部屋よりも検討すべき事が多いですが、拘れば拘るほど思い入れの強いお気に入りの空間にもなりますので、是非吹抜けの採用を検討してみてはいかがでしょうか?