家づくりコラム
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寒い時期でも入浴前の脱衣室を快適にする方法
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家庭内事故の多くはヒートショックです
先日のコラムで断熱についてのご紹介をしましたが、日本の住宅は先進国の中では断熱についての意識が低いといわれています。その結果、どんな不都合が起きているのか?というと家庭内事故が増加しています。
家庭内事故とは、言葉の通りこれらの事故が起きてしまう事を言います。
- 家庭内で転倒して捻挫
- 階段から滑り落ちて骨折
- お風呂で意識を失って溺死
上の中の3つで特に深刻なのが、死亡に直結する一番下の事故です。いわゆる【ヒートショック】と言います。なぜ、ヒートショックは起きるのでしょうか?原因は人間の体のメカニズムにあります。
ご存知の方も多いと思いますが、人間の血管は寒いと細くなり、暑いと広がります。寒い時期、気温の低い廊下を通って脱衣室へ。そこで震えながら衣服を脱いで、一段と冷え込んでいるお風呂へ裸の状態で入ります。寒い時の湯舟は格別に気持ちの良いものです。寒いお風呂(洗い場)から熱い湯舟へ体を沈めた時、今まで細かった血管が一気に広がり、血流が良くなります。(=高血圧)
その血流の変化に体が対応できず、意識を失ったりしてしまうのです。(特に高齢者に多いです。)
冬の事故の多くはお風呂でおきます。
ヒートショックを起こさない為には下記の2つの方法が有効です。
- 脱衣室やお風呂を暖める
- 家自体の断熱性能を高める
断熱性能についてはくどいようですが、先日のコラムで書いた性能のものをご採用頂ければ良いのですが、その他のお部屋を暖める方法としては、エアコン等の設備器具を採用する事をオススメします。
- 洗面脱衣室にはお風呂の出入り口上部に設置可能な暖房乾燥機
- お風呂には天井に設置できる暖房乾燥機
があります。
これらは新築やリフォーム時でないとご採用頂けないのですが、リフォームで対応できる機器としてはこのようなものがあります。
以前にご採用頂いた方に「実際暖かいですか?」をご質問した事があるのですが、「とても快適です。」というお返事を頂きました。ヒートショック対策以外にも小さなお子様がいるご家庭で母子2人でお風呂に入って、母がシャンプーしている際に子を湯舟の中に入れておくのも心配だし、洗い場に座らせておくのも寒くて可哀そうだし。という場面があった場合、「このヒーターをつける事によって、子供に寒い思いをさせなくて良いので重宝してます。」という感想も聞いた事があります。
もう少しで冬も終わるから我慢しようという方もいらっしゃるかもしれませんが、まだまだ寒い日が続きますので、寒いお風呂に入っている方は設置を検討されてみてはいかがでしょうか?