家づくりコラム

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吹き抜けの上手な照明計画

明星光紀
更新日

吹き抜けの照明を検討する際に注意しておきたい事

このような理由でリビングの吹抜けはとても人気があります。

吹き抜けをつくる際に難しいのがライテング関係。空間が大きいだけに【しっかり明るさを確保できるのか】という問題は誰しも心配になるからです。

そこで今日は吹き抜けの照明についての知識をご紹介します。「基本的に住宅メーカーにお任せ」という方もいらっしゃるかと思いますが、こんな考え方もあるのか程度でも結構ですのでお読み下さればと思います。

高さと明るさの関係を把握しましょう

通常、リビングの天井高は2.5m程度の場合が多いですが、吹き抜けの場合は単純計算で×2をすると5mとなります。では、ある一定の明るさの照明を2.5mの高さから照らすのと5mから照らすのでは床面においてどれくらい明るさが落ちると思いますか?

高さが2倍なので、1/2程度では?と思う方が多いはずです。

ところが、実は高さに反比例するので明るさは1/4になってしまうのです。

しかし、天井に設置した照明は壁を反射して床面へも光を届けるので、2.5mの天井に設置する照明器具の明るさの4倍の明るさ器具が必要という訳もありません。(4倍の明るさ×0.7で必要な明るさ(lm)が算出できます)

その事も踏まえてしっかり照明(明るさ)の計画をする必要があるのです。(参考までに1畳に対する照明の必要明るさは300~500lmですので、吹き抜けもその照度を参考に明るさを算出して下さいね)

梁がない吹き抜けにオススメの照明器具

吹抜けには2つのタイプがあります。

梁のない吹抜けの事例(引用元:縦の空間を上手に利用した家

梁のある吹抜けの事例(引用元:家族のつながりを生む、吹き抜けのある家

梁のない吹き抜けにオススメの照明器具

梁のない吹き抜けにオススメの照明器具はダウンライトかブラケットライトです。

ダウンライトは通常のダウンライトではく、高天井用のダウンライトを選ぶ、そして器具を集約配置して天井をスッキリ見せるのがポイントです。

大光電機の高天井用ダウンライト(引用元:大光電機 吹き抜け照明カタログ

ダウンライトで明るさが足りない場合は1階部分の天井にダウンライトを配置したり、壁にブラケット照明をつけたりして明るさを補うのと良いと思います。この時に注意して欲しいのは【器具の数を出来るだけ減らす】という事です。

器具の数が多いと壁や天井が賑やかになって落ち着いた空間ではなくなってしまう可能性があるからです。

是非この辺に注意して梁のない吹き抜けを上手に照らしてくださいね。

梁のある吹き抜けにオススメの照明器具

梁のある吹抜けの場合、天井用のダウンライトを設置してしまうとどんなに設置場所を工夫しても梁の影が床に映ってしまいます。したがって、ダウンライトではなく部屋全体を照らしてくれる間接照明や梁の上に載せるタイプの照明、スポットライトが有効です。

大光電機の【梁の上のせたろう】

このような直接光ではない間接照明は明るさが落ちるのではないか?と心配されるかもしれませんが、上の写真をみてもらってわかるようにしっかり明るさを確保する事が可能です。そして、吹き抜けに良く採用されるシーリングファンの影も心配するほど気にならないと思いますのでご安心下さればと思います。

明るさがどうしても心配な場合はこちらも1階部分の天井にダウンライトを配置したり、壁にブラケット照明をつけたりして明るさを補う器具を設置して下さい。

最後に

今日は簡単なポイントをお伝えしましたが、照明はまだまだ奥が深いし、こだわればこだわるほど面白いものです。吹き抜けは後から追加で器具を設置するのも大変ですし、最初にしっかり計画して、程よい明るさ、自分好みの色味の照明器具を設置して豊かな生活を送って下されば幸いです。